老後資金2000万円問題
金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」が公表した報告書に老後資金が2000万円不足すると公表され、大きな話題となりました。
計算の根拠はざっくり申し上げますと、老後無職の老夫婦が一般的な年金を受給して、一般的な支出で暮らすと生涯で2000万円ほど不足するという結果になっているのです。
月5.5万円を30年間不足するという計算結果に基づく数値なのです。
だから老後も働ける人は働いたり、ちゃんと準備しましょうねという事を伝えたかったのでしょう。
今はこの2000万円は消えたようですが、日本国民が公的年金だけでは不足するという事実を知るいいきっかけになったのではないでしょうか。
果たして2000万円貯めればOKなのでしょうか。
私はNOだと思っています。
もちろん人によっては2000万円もなくても大丈夫ですが、何があるかわからないのが老後。
2000万円では足りなくなる可能性がある理由を説明させて頂きます。
- 老後資金2000万円問題
- 老後2000万円では足りなくなるリスク①インフレ加速
- 老後2000万円では足りなくなるリスク②年金減額リスク
- 老後2000万円では足りなくなるリスク③保険料負担増額リスク
- 老後2000万円では足りなくなるリスク④生活スタイルが読めない
老後2000万円では足りなくなるリスク①インフレ加速
政府は物価上昇年2％上昇を目指しています。
なので2000万円を日本円のみで所有していた場合、実質2％ずつ減っていく事になります。
実際、円高の影響もありますが様々な物が値上げされていますよね？
同じ価格で据え置きしている物も中身が減っているステルス値上げもかなり多いです。
物価2％を目指しているだけで、実際はどうなるかわかりません。
もしかしたら私たちが高齢になる頃には物価が2倍になっているかもしれませんよね･･･？
老後2000万円では足りなくなるリスク②年金減額リスク
2000万円の試算は今の高齢者の平均的な受給額を元に算出しています。
日本は少子高齢化がますます加速してますので、今後年金を払う現役世代はどんどん減り、年金を受給する対象の高齢者がどんどん増えていきます。
受給年齢が先延ばしになったり、受給額が減額する事は目に見えているでしょう。
現在の制度で年金の予想額は算出する事が可能ですが、将来同じ金額を受け取る事は難しい事が予測されています。
老後2000万円では足りなくなるリスク③保険料負担増額リスク
年金減額と同じように保険料の負担率も上がる可能性があります。
日本は国民皆保険制度で非常に恵まれていて、私のような庶民でも医療費の負担が軽く済んでいます。
また大きな病気等で医療費が高額になっても高額医療費制度で負担率が大幅に下がる制度まであります。
現在年収500万円ほどの人が高額医療を受けた場合の上限は約8万円。
生活習慣病や生活習慣病予備軍もどんどん増えていますし、高額医療費制度も現在の3割負担もこのまま継続するとは思えません。
現在医療費不要と唱える人も多くいらっしゃいますが、私はこのリスクを考えて支払いが60歳までで終身保障の医療保険に加入しています。
老後2000万円では足りなくなるリスク④生活スタイルが読めない
現役世代でもこのリスクは抱えていますが、私たちの未来は予測不可能です。
質素に暮らせるから大丈夫と思っていたら、お金のかかる趣味や嗜好に変わっていくかもしれません。
生活をダウンサイジングするつもりだったのが、自炊するのが面倒になり食費が大幅に上がってしまうかもしれません。
働きたくても病気で働けなくなるかもしれません。
定年まで働けば老後資金を用意できると試算していたのにリストラされたり、会社が倒産したりするかもしれません。
定年前に役職定年が来て大幅に収入が減るかもしれません。
老後に近づくにつれ、生活スタイルの変更が難しくなり、高齢になると手遅れになるのがリスクです。
こんなにネガティブな事を書いてしまっていますが、何とかなる場合もあると思います。
YURIA家はずっと夫婦共働きなので厚生年金も受給できるのですが、元々質素倹約に生活出来ているので年金だけで生活できるのではないかと予想しています。
もちろん何があるかわからないので、確定拠出年金や投資信託できちんと準備していますが。
何が起こるかわからない老後。
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